失業保険をもらいながら週20時間以内で働くのは可能？バイトはOK？超えたり超えなかったりする場合の対処法や正しい申告方法を解説

失業保険の受給中に、生活費の足しや社会とのつながりを維持するため、週20時間未満のアルバイトやパートを検討している方は多いでしょう。

しかし、「収入（金額）はいくらまで大丈夫なのか」「労働時間が週によって超えたり超えなかったりする場合はどうなるのか」「ペナルティを受けずに済む正しい申告方法は」といった複雑なルールや手続きに不安を感じるかもしれません。

結論として、正しいルールを理解し遵守すれば、失業保険を受け取りながら週20時間未満で働くことは可能です。

この記事では、そのための基本的な条件、「週20時間未満」という基準の重要性、収入が支給額に与える影響、労働時間が変動する場合の対応、そして最も重要な正しい申告方法と不正受給のリスクについて、わかりやすく解説します。

この記事を参考に不安を解消し、安心して就労や求職活動を進めるための一歩を踏み出してください。

失業保険の不安を解消！

【結論】失業保険をもらいながら週20時間未満で働くことは可能！

失業保険を受給している期間中に、生活費の足しや社会とのつながりを求めて、少しだけ働きたいと考える方は少なくありません。

結論から申し上げますと、一定のルールを守れば、失業保険を受け取りながら週20時間未満でアルバイトやパートとして働くことは可能です。

ここでは、そのための基本的な条件や重要なポイントについて解説します。

失業保険の基本的な受給条件

失業保険、正式には雇用保険の基本手当を受け取るためには、まず基本的な受給資格を満たしていることが大前提です。

具体的には、離職日以前の一定期間に雇用保険の被保険者であった期間が基準を満たしていることや、働く意思と能力があること、積極的に求職活動をおこなっていることなどが挙げられます。

また、自己都合退職か会社都合退職かといった離職理由によって、給付開始までの待機期間や給付日数が異なります。

週20時間未満で働くことを検討する前に、自身がハローワークで手続きをおこない、「雇用保険受給資格者証」を受け取っているか、受給資格が確定しているかを確認することが重要です。

不明な点があれば、ハローワークの窓口で確認しましょう。

なぜ「週20時間未満」が重要な基準なのか

失業保険を受給しながら働く上で、「週20時間未満」という労働時間が非常に重要な基準となるのには明確な理由があります。

これは、労働時間が週20時間以上になると、原則として雇用保険の加入対象となるためです。

雇用保険に加入するということは、ハローワークの基準で「就職」または「就労」した状態とみなされます。

その結果、失業状態ではないと判断され、基本手当の支給は停止されることになります。

一方で、週20時間未満の労働であれば、一般的に「内職または手伝い」の範囲と判断されやすく、失業状態が継続しているとみなされるため、基本手当の受給資格を維持できる可能性が高いのです。

この基準を守ることが、失業保険を受け取りながら働くための最も基本的なルールといえます。

週20時間未満の具体的なカウント方法

週20時間未満という基準を正しく守るためには、労働時間の具体的なカウント方法を理解しておく必要があります。

カウントの対象となる期間は、通常、日曜日から土曜日までの1週間です。この1週間の合計労働時間が20時間未満であるかどうかが判断基準となります。

注意点として、休憩時間は労働時間に含まれません。実際に働いた時間のみをカウントします。

また、複数のアルバイトやパートを掛け持ちしている場合は、それらの労働時間をすべて合計した時間で判断されます。

たとえば、A社で週10時間、B社で週15時間働いた場合、合計は25時間となり基準を超えてしまうでしょう。

カウント方法に少しでも疑問があれば、必ずハローワークに確認するようにしてください。

【重要】収入（金額）は失業保険の支給額に影響する

週20時間未満という条件を満たしていても、アルバイトやパートで得た収入（金額）によっては、失業保険の支給額に影響が出ることがあります。

全く収入がない場合と同じ額が満額支給されるわけではないケースがあるため、注意が必要です。

ここでは、収入が発生した場合の基本的な扱いや、具体的な減額計算の仕組み、申告が必要な収入の範囲について詳しく見ていきます。

収入が発生した場合の失業保険の基本的な扱い

週20時間未満で働いて収入を得た場合、その収入額によっては失業保険（基本手当）の支給額が調整される可能性があります。

具体的には、1日の労働によって得た収入が一定の基準を超えると、その働いた日の基本手当が減額されたり、場合によっては全額支給されなかったり（不支給）することがあります。

これは、失業保険が生活保障を目的としつつも、労働による収入とのバランスを取るための仕組みです。

そのため、たとえ週20時間未満の労働であっても、収入が発生した場合は、その内容を正確に申告する必要があります。

結果的に、働かない場合よりも手取り収入の総額が増えることもありますが、収入額によっては減る可能性もある点は理解しておく必要があります。

具体的な減額計算方法と控除額

失業保険の基本手当が減額されるかどうかは、1日あたりの収入額に基づいて計算されます。

具体的には、「1日の収入額から控除額を引いた金額」と「基本手当日額」の合計が、「前職の賃金日額の80%」を超える場合に、その超えた分だけ基本手当が減額される仕組みです。

収入から差し引かれる「控除額」は、毎年見直されるため、最新の金額をハローワークで確認する必要があります。

以下に、「具体的な減額計算例」を表としてまとめました。

項目	金額	詳細
1日の収入額	3,000円	アルバイトなどの収入
控除額	1,300円	ハローワークで毎年見直される
基本手当日額	5,000円	失業保険で支給される1日あたりの基本額
前職の賃金日額	8,000円	過去の賃金を基に算出
上限（賃金日額の80%）	6,400円	減額の基準となる上限値
控除後収入+基本手当	6,700円	（3,000-1,300）+5,000=6,700円
上限との差額（減額分）	300円	6,700円-6,400円
実際の支給額	4,700円	5,000円-300円

計算は少し複雑ですが、この仕組みを知っておくことが大切です。

収入として申告が必要なもの・不要なもの

失業保険の手続きにおいて、どのような収入を申告する必要があるのかを正確に把握しておくことは非常に重要です。

申告が必要なのは、原則として労働の対価として得たすべての収入です。

これには、給与や賃金はもちろんのこと、内職や手伝いなどで得た収入も含まれます。金額の多少にかかわらず、収入が発生した場合は正直に申告しなければなりません。

一方、交通費や業務に必要な物品の購入費など、実費弁償として支給されるものは、通常、収入には含まれないとされています。

ただし、ポイント付与による収入や、商品券などの現物支給といった判断に迷うケースもあります。

少しでも不明な点があれば、自己判断せずに必ずハローワークに確認するようにしましょう。正しい申告が、あとのトラブルを防ぐ鍵となります。

【注意】労働時間が週20時間を超えたり超えなかったりする場合の対応

アルバイトやパートのシフトによっては、週の労働時間が20時間未満の週もあれば、一時的に20時間を超えてしまう週もあるかもしれません。

このように労働時間が変動する場合、失業保険の扱いはどうなるのでしょうか。

ここでは、週20時間を超えた場合の基本的な考え方や失業保険への影響、そして正確な労働時間管理の重要性について解説します。

週20時間を超えた週の基本的な扱い

失業保険のルールでは、1週間の労働時間が20時間以上になった場合、その週は「就職」または「就労」したとみなされるのが基本的な扱いです。

これは、たとえ雇用契約が短期間のアルバイトやパートであっても原則として同じです。

繁忙期などで一時的にシフトが増え、意図せず週20時間を超えてしまうというケースも考えられます。

そのため、失業保険を受給しながら働く場合は、自身のシフトをよく確認し、週の労働時間が20時間未満に収まるように注意深く管理することが求められます。

もし超えてしまいそうな場合は、事前に勤務先に相談するなどの対応が必要になるでしょう。

週20時間を超えた週の失業保険はどうなる？

労働時間が週20時間以上となった週については、その週に対応する期間の基本手当は支給されません。

つまり、その週は失業状態ではなかったと判断されるため、基本手当を受け取ることはできないのです。

ただし、重要な点として、支給されなかった日数分の基本手当は、原則として受給期間（離職日の翌日から1年間）内であれば、後日に繰り越されて支給される可能性があります。

これを「支給の先送り」と呼びます。しかし、失業保険を受け取れる期間には限りがあるため、受給期間の満了日が近い場合には、繰り越されずに権利を失ってしまう可能性もあるでしょう。

この点には十分注意が必要です。

頻繁に週20時間を超える場合の雇用保険への影響

週20時間を超える働き方が一時的ではなく、頻繁に発生したり、常態化したりする場合は注意が必要です。

このような働き方は、そのアルバイト・パート先で雇用保険の加入要件を満たす可能性が高まります。

雇用保険の加入要件は、「週の所定労働時間が20時間以上」かつ「31日以上の雇用見込みがあること」です。

この要件を満たして雇用保険に加入することになると、ハローワークでは「就職」したと判断され、失業保険の受給資格はその時点でなくなります。

もし、そのあと再び離職することになった場合の失業保険の扱いは、その時点での雇用保険加入期間などによってあらためて判断されることになります。

働き方を検討する際は、この点も考慮に入れる必要があるでしょう。

正確な労働時間の管理と記録の重要性

週によって労働時間が変動する可能性がある働き方をする場合、日々の労働時間を正確に把握し、記録しておくことが極めて重要になります。

これは、ハローワークへ正しく申告するために不可欠であり、意図しないルール違反を防ぐためにも役立ちます。

具体的な方法は、以下のとおりです。

• タイムカードのコピーを取っておく
• 給与明細を保管する
• シフト表を記録しておく
• スマートフォンのアプリなどで日々の労働時間をメモしておく

失業認定日にハローワークへ申告する際に、これらの記録が手元にあれば、正確な情報をスムーズに伝えることができますし、万が一確認を求められた際にも根拠として提示できます。

【必須】ハローワークへの正しい申告手続きとペナルティ

失業保険を受給しながら働く上で、最も重要なことの1つがハローワークへの正しい申告です。

申告を怠ったり、内容を偽ったりすると、厳しいペナルティが科される可能性があります。

ここでは、なぜ正直な申告が必要不可欠なのか、具体的な申告方法、そして不正受給とみなされた場合の罰則について詳しく解説します。

なぜ正直な申告が絶対に必要なのか

失業保険制度は、働く意思と能力があるにもかかわらず、やむを得ず失業状態にある方の生活を支え、1日も早い再就職を支援するための大切な制度です。

この制度は、受給者のみなさんが誠実に行動するという信頼の上に成り立っています。

そのため、アルバイトやパートで働いた事実や得た収入、労働時間を隠して失業保険を受け取ることは「不正受給」とみなされ、法律によって厳しく罰せられます。

「少しくらいなら大丈夫だろう」「バレなければ問題ない」といった安易な考えは、発覚した場合に非常に大きなリスクを伴うことになるでしょう。

制度の趣旨を理解し、正直に申告することが、自身を守るためにも絶対に必要です。

失業認定申告書の具体的な書き方と提出タイミング

ハローワークへの申告は、原則として4週間に1度指定される「失業認定日」におこないます。

この日に、前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間について、就労や求職活動の状況を記入した「失業認定申告書」を提出する必要があります。

申告書には、「内職又は手伝いをしましたか」といった質問項目がありますので、アルバイトやパートなどで働いた場合は「はい」に丸をつけ、働いた日付、労働時間、得た収入額などをカレンダー部分に正確に記入します。

収入額がまだ確定していない場合は、見込み額を記入し、あとで確定したら訂正するなどの対応が必要です。

この申告書を決められた失業認定日に提出しないと、失業の認定が受けられず、基本手当が支給されないため注意が必要です。

申告漏れや虚偽申告が発覚した場合の重いペナルティ

もし、働くなどして得た収入や労働時間を申告しなかったり、偽って少なく申告したりするなどの不正受給が発覚した場合、非常に重いペナルティが科せられます。

まず、不正に受給した失業保険の全額について返還を命じられます。

それだけでなく、不正受給額の最大2倍に相当する金額の納付も命じられる可能性があるでしょう。

これは、いわゆる「3倍返し」と呼ばれる厳しい措置です。

さらに、これらの返還・納付が終わるまで延滞金が発生し、失業保険の支給も完全に停止されます。

悪質なケースと判断された場合には、詐欺罪として警察に告発される可能性もゼロではありません。

マイナンバー制度の導入などにより、個人の収入情報は以前よりも把握されやすくなっていることも認識しておくべきでしょう。

週20時間未満で働くメリットは収入だけではない

失業保険を受給しながら週20時間未満で働くことには、単に収入を得られるというだけでなく、いくつかの大切なメリットがあります。

経済的な安定はもちろん、精神的な安定や再就職への準備といった面でもプラスの効果が期待できるでしょう。

ここでは、具体的なメリットについて詳しく見ていきます。

生活費の補填による経済的な安心感

失業保険は非常にありがたい制度ですが、それだけでは以前の収入に比べて不足し、日々の生活費の支払いに不安を感じる方も少なくありません。

週20時間未満であっても、アルバイトやパートで少しでも収入を得ることは、この経済的な不安を和らげる大きな助けとなります。

収入があることで、貯蓄の減少ペースを抑えられたり、必要な支出をためらわずに済んだりするなど、精神的な余裕につながります。

この安心感は、焦らずに自身に合った再就職先を探すための時間的な余裕を生み出し、結果としてよりよい条件での再就職につながる可能性も高めてくれるでしょう。

社会とのつながり維持と孤立感の軽減

失業すると、それまで毎日通っていた職場がなくなり、社会との接点が急に減ってしまうことがあります。

家にいる時間が増え、社会から取り残されたような孤立感や疎外感を覚えてしまう方もいるでしょう。

短時間であってもアルバイトやパートとして働くことは、こうした状況を改善するよい機会となります。

職場という場で他の人とコミュニケーションをとったり、協力して仕事を進めたりすることは、社会とのつながりを実感させてくれます。

また、誰かの役に立っていると感じることは、自信や自己肯定感を高める効果も期待でき、精神的な健康を保つ上でも重要な意味を持つでしょう。

気分転換にもなり、前向きな気持ちを維持しやすくなります。

生活リズムの維持と再就職への意欲向上

失業中は、決まった時間に起床したり外出したりする機会が減り、生活リズムが不規則になりがちです。

週に数日でも定期的に働くことは、こうした生活リズムを整え、心身の健康を維持するのに役立ちます。

規則正しい生活は、体調管理だけでなく、精神的な安定にもつながります。

さらに、短時間でも働くことで、仕事の勘を鈍らせずに済みますし、働くことへの意欲を維持しやすくなるでしょう。

求職活動において懸念されがちな「ブランク期間」への不安も軽減されます。

「働く習慣」を継続することで、いざ再就職が決まった際にもスムーズに新しい環境に適応しやすくなるというメリットも考えられます。

【専門家監修】複雑な手続きや失業保険の不安はプロへの相談が有効

失業保険の制度は、受給しながら働く場合のルールを含め、非常に複雑です。

自身一人で全てを理解し、間違いなく手続きを進めることに不安を感じる方もいるでしょう。そのような場合は、専門家への相談も有効な選択肢となります。

ここでは、専門家に相談するメリットや、具体的なサービスについて紹介します。

自分だけで判断・手続きするリスクとは

失業保険に関するルールや手続きは多岐にわたり、細かな規定も少なくありません。

インターネット上の情報や知人からの話だけを頼りに自己判断してしまうと、以下のようなリスクがあります。

• 意図せずルール違反になる可能性がある
• 不正受給とみなされるリスクがある
• 本来受け取れるはずの手当や給付金を見逃す可能性がある
• 申請のタイミングを誤ることで、給付を受け損ねる恐れがある

ハローワークの窓口は時間帯によっては混雑しており、十分に相談時間を確保できなかったり、基本的なことを質問しにくいと感じたりすることもあるでしょう。

とくに、自身の退職理由やこれまでの経緯に少しでも複雑な事情がある場合は、専門家による客観的なアドバイスが大きな助けとなります。

失業保険申請サポート「退職の窓口」とは？

「退職の窓口」は、いわゆる退職代行サービスとは異なり、失業保険や健康保険から支給される社会保険給付金の申請を専門的にサポートするサービスです。

失業保険の複雑な制度や申請手続きについて、専門的な知識を持つスタッフが丁寧にサポートを提供します。

具体的には、自身の状況にあわせて受給資格があるかどうかを確認したり、申請書類の作成を支援したり、ハローワークへの提出に関するアドバイスをおこなったりです。

退職の窓口のサポートを活用することで、手続きに関する不安や疑問を解消し、自身が受け取るべき正当な権利である給付金を、スムーズかつ最大限に活用するためのお手伝いをします。

面倒な手続きは専門家に任せ、安心して次のステップに進むことができます。

LINEで簡単！無料の受給資格・金額診断

失業保険について、「そもそも自身はもらえるのだろうか？」「いくらくらいもらえる可能性があるんだろう？」といった疑問を持つ方は多いでしょう。

「退職の窓口」では、そうした疑問を手軽に解消できるLINEでの無料診断サービスを提供しています。

スマートフォンのLINEアプリから、いくつかの簡単な質問に答えるだけで、失業保険の受給資格がある可能性や、おおよその受給見込み額をすぐに確認することが可能です。

この診断は無料でおこなえ、複雑な個人情報の入力も最小限で済むため、非常に手軽に利用できます。

まずは自身が対象となる可能性があるのか、どれくらいの金額が見込めるのかを把握するために、気軽に試してみましょう。

全国対応！オンライン相談で疑問を解消

退職の窓口は、場所を選ばずに利用できるオンラインでの相談体制を整えています。

そのため、日本全国どこにお住まいの方でも、経験豊富な専門家のアドバイスを受けることが可能です。

失業保険の申請や受給に関する個別の疑問や不安について、無料相談（サービス利用には別途手数料が発生します）を通じて具体的に質問し、解消することができます。

わざわざ事務所に出向く必要はなく、自宅などリラックスできる環境から、PCやスマートフォンを使って気軽に相談できるのが大きなメリットです。

複雑な制度や手続きについて、一人で悩まず、専門家のサポートを上手に活用することをおすすめします。

【Q&A】失業保険と週20時間未満労働に関するよくある疑問

失業保険を受け取りながら週20時間未満で働くことに関して、多くの方が疑問に思う点や不安に感じる点があるでしょう。

ここでは、そうしたよくある質問とその回答をまとめました。具体的な疑問を解消し、安心して行動するための参考にしてください。

アルバイトやパートはどのように探せばいい？

週20時間未満で働けるアルバイトやパートの探し方としては、まず一般的な求人情報サイトで「週20時間未満」「短時間勤務OK」「扶養内勤務OK」といった条件で絞り込んで検索する方法があります。

また、ハローワークの窓口で相談し、条件に合う求人を紹介してもらうことも可能です。ハローワークでは、失業保険受給中の就労に関するアドバイスも受けられます。

応募して面接を受ける際には、失業保険を受給中であること、そして週20時間未満での勤務を希望していることを正直に伝えることが大切です。

採用が決まったら、雇用契約書などで労働時間や日数、期間などの条件をしっかり確認するようにしましょう。

内職や単発の手伝いも申告は必要？

はい、原則として申告が必要です。失業保険の制度では、労働の対価として収入を得た場合は、その形態が内職であっても、知人の事業を短時間手伝った場合であっても、申告することが求められています。

収入の金額が少ないから、あるいは現金で手渡しされたからといって申告しなくてよいということにはなりません。

こうした収入を隠して失業保険を受給すると、あとあと不正受給とみなされるリスクがあります。

判断に迷うような収入があった場合は、「これくらいなら大丈夫だろう」と自己判断せず、必ず事前にハローワークに相談し、指示を受けるようにしてください。

正直な申告がトラブル回避の基本です。

週20時間未満で働くと再就職手当はもらえない？

週20時間未満のアルバイトやパートとして働くこと自体は、原則として失業保険制度上の「就職」とはみなされません。

そのため、この働き方をしているだけでは、早期に安定した職業に就いた場合に支給される「再就職手当」の対象にはなりません。

ただし、誤解しないでいただきたいのは、週20時間未満で働きながら求職活動を続け、結果的に安定した職業（1年を超えて雇用される見込みがあり、雇用保険に加入するなどの要件を満たす仕事）に就いた場合には、再就職手当の受給要件を満たす可能性はあります。

もちろん、そのためには支給残日数が所定の日数以上あることなど、他の要件もクリアする必要があります。

雇用保険に加入する働き方（週20時間以上）との違いは？

失業保険を受給しながら働く場合の「週20時間未満」の働き方と、「週20時間以上」の働き方の最も大きな違いは、失業保険の受給資格への影響です。

前述の通り、週20時間以上働くと原則として雇用保険の加入対象となり、「就職」したとみなされるため、失業保険の受給はその時点で終了します。

一方、週20時間未満であれば、失業状態が継続していると判断され、収入に応じた調整はあっても、基本的には失業保険を受給し続けられる可能性があります。

収入の安定性や社会保険への加入といった面では週20時間以上の働き方にメリットがありますが、失業保険の受給を継続したい場合は週20時間未満に抑える必要がある、という点が根本的な違いです。

まとめ：ルールを守れば週20時間未満労働は可能｜不安なら専門家へ相談し安心して次のステップへ

この記事では、失業保険を受給しながら週20時間未満で働く際の、労働時間や収入に関するルール、週によって労働時間が変動する場合の対応、そしてハローワークへの正しい申告方法と怠った場合のペナルティについて詳しく解説しました。

最も重要なのは、定められたルールを正確に理解し、正直に申告することです。

週20時間という基準を守り、収入が発生した場合は必ず申告することで、ペナルティのリスクを避け、安心して働くことができます。

労働時間が変動しやすい場合は、とくに正確な記録と管理が不可欠となります。

失業保険の制度は複雑なため、もし手続きや自身の状況について不安が残る場合は、専門家への相談も有効な手段です。

失業保険・社会保険給付金申請サポートの「退職の窓口」では、無料のLINE診断やオンライン相談もおこなっていますので、活用を検討してみるのもよいでしょう。

この記事で得た知識をもとに、ご自身の状況に合わせて適切な判断をし、前向きな一歩を踏み出してください。